第6帖 末摘花(すえつむはな)源氏物語
「宮様がおいでになった時代に、 なぜ私は心細いお家《うち》だなどと思ったのだろう。 その時よりもまたどれだけひどくなったかもしれないのに、 やっぱり私らは我慢して御奉公している」 その女は両|袖《そで》をばたばたといわせて、 今にも空中へ飛び上…
花が茎の末の方から咲きはじめるのを順次摘み取るところから末摘花すえつむはな(ベニバナ) 普賢菩薩の乗り物のような長い鼻 おまけに 赤いので末摘花(ベニバナ)の姫君 光る君‥妙齢の姫君を表現するのに、これはないんでないかい(⌒-⌒; ) しかし、源氏は女…
常陸の太守であった親王(兵部大輔はその息《そく》である)が 年をおとりになってからお持ちになった姫君が 孤児になって残っていることを何かのついでに命婦が源氏へ話した。 気の毒な気がして源氏は詳しくその人のことを尋ねた。 「どんな性質でいらっし…