🪷帚木 ははきぎ🪷
「中将はどこへ行ったの。今夜は人がそばにいてくれないと何だか心細い気がする」
低い下の室のほうから、女房が、
「あの人ちょうどお湯にはいりに参りまして、すぐ参ると申しました」
と言っていた。
源氏はその女房たちも皆寝静まったころに、
掛鉄《かけがね》をはずして引いてみると襖子はさっとあいた。
向こう側には掛鉄がなかったわけである。
そのきわに几帳《きちょう》が立ててあった。
ほのかな灯《ひ》の明りで 衣服箱などがごたごたと置かれてあるのが見える。
源氏はその中を分けるようにして歩いて行った。
小さな形で女が一人寝ていた。
やましく思いながら顔を掩《おお》うた着物を 源氏が手で引きのけるまで女は、
さっき呼んだ女房の中将が来たのだと思っていた。
「あなたが中将を呼んでいらっしゃったから、私の思いが通じたのだと思って」
と源氏の宰相中将《さいしょうのちゅうじょう》は言いかけたが、
女は恐ろしがって、 夢に襲われているようなふうである。
「や」と言うつもりがあるが、 顔に夜着がさわって声にはならなかった。
「出来心のようにあなたは思うでしょう。 もっともだけれど、
私はそうじゃないのですよ。
ずっと前からあなたを思っていたのです。
それを聞いていただきたいのでこんな機会を待っていたのです。
だからすべて皆|前生《ぜんしょう》の縁が 導くのだと思ってください」
柔らかい調子である。
神様だってこの人には寛大であらねばならぬだろうと 思われる美しさで
近づいているのであるから、 露骨に、
「知らぬ人がこんな所へ」
ともののしることができない。
しかも女は情けなくてならないのである。
「人まちがえでいらっしゃるのでしょう」
やっと、息よりも低い声で言った。
当惑しきった様子が柔らかい感じであり、 可憐《かれん》でもあった。
光る君よ💢
これは、令和の時代では完全にアウトですからっ( ̄(工) ̄)
方違えにきて、ここのお屋敷 紀伊守きいのかみの若い妻や娘がいるんだよねー🌹
ちょっと気になる僕🥰
人様のお家をゴソゴソ動き回ってる貴公子‥💦
中将を呼んでいる。
いやいや、空蝉の君が呼んでるのは、女房の中将さんよ🪷
それなのに、なんで
「貴女が中将を呼んでいらっしゃったから、 私の思いが通じたのだと思って」
ってなるわけよ?(。・ω・。)
一度も見たこともない、手紙も送ったこともない女人に
いけしゃあしゃあと、ずっと前からあなたを思っていたのです🥺
そして、何かあったら
だからすべて皆|前生《ぜんしょう》の縁が 導くのだと思ってください。
ええい、この若き貴公子の恋の狩人ぶり( ̄▽ ̄;)
実に困ったお人ではあるけれども、若さと傲慢さがまた魅力なのかもしれん。
雨夜の品定めで中流の女性こそ魅力的である‥
なよ竹のような空蝉の君との恋🎋
ちなみに光る君は17歳くらいだよー💃
今だと高校生じゃん( ̄▽ ̄;)
何やってんだか‥💦
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