こぼれる髪の描写が 哀しい🍃 〜
源氏自身が遺骸を車へ載せることは無理らしかったから、
ゴザに巻いて惟光が車へ載せた。
小柄な人の死骸からは 悪感は受けないできわめて美しいものに思われた。
〈中略〉
確かにも巻かなんだから、
ゴザの横から髪が少しこぼれていた。
【第4帖 夕顔】
源氏自身が遺骸《いがい》を車へ載せることは無理らしかったから、
ござ に巻いて惟光《これみつ》が車へ載せた。
小柄な人の死骸からは
悪感は受けないできわめて美しいものに思われた。
残酷に思われるような扱い方を遠慮して、
確かにも巻かなんだから、
茣蓙ござの横から髪が少しこぼれていた。
それを見た源氏は
目がくらむような悲しみを覚えて煙になる最後までも
自分がついていたいという気になったのであるが、
「あなた様はさっそく二条の院へお帰りなさいませ。
世間の者が起き出しませんうちに」
と惟光は言って、遺骸には右近を添えて乗せた。
自身の馬を源氏に提供して、自身は徒歩で、
袴《はかま》のくくりを上げたりして出かけたのであった。
ずいぶん迷惑な役のようにも思われたが、
悲しんでいる源氏を見ては、
自分のことなどはどうでもよいという気に惟光はなったのである。
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